ジュエリーか、オブジェか? コールムーン「Single Form」展が浅草橋で開催中
ジュエリーブランド、コールムーン(CALLMOON)が、東京・台東区の浅草橋駅最寄りのギャラリーCPK GALLERYで、「Single Form」展を開催中。
ミニマルで有機的なフォルムが特徴のコールムーンのジュエリー。身体の曲線や動き、またバーバラ・ヘップワースやコンスタンティン・ブランクーシといった彫刻家から着想を得たアーティーなピースには、しなやかさと強さが秘められている。
本展では、自然の石にシルバーのジュエリーを纏わせた、コールムーンとして初の試みの作品がお披露目された。
石は、デザイナーが海や山で出会ったもの。その自然環境の力によってつくられた形態にフォーカスし、石の一部に沿わせるようにして模ったシルバージュエリーがぴったりと密接している。
「ご自由にお手にとってご覧ください」と添えられたこの作品は、文字通り自由に触れることができる。手のひらを通じて認識する、石の形や質感、質量。刻々と刻まれた時間の経過や、環境を受け入れてきた自然の痕跡を感じ、そしてそのスピリットを描出したジュエリーを身に付けることで、自然と人間の関係性を改めて再考させられる。
自然界の波長に合わせて素材と向き合いながらフォルムを追求し、創造しながら生まれた作品は、驚くほど人の身体と調和する。肌に合わせた時に感じる石の冷たさ、静かな弧を描く線やフォルムを通じ、自然の一片を感じ取ることができるだろう。
無論、ジュエリーは石ごとに型が取られた一点もので、石とジュエリーのセットで販売も予定されている。ジュエリーとして身につけない時には、石の一部として戻し、目で楽しむオブジェになる。
会期中、会場ではマテリアルとファッションをテーマにした10人による作品も同時に見ることができる。期間は5月19日まで。